1月5日(木)の夜、厳しい冷え込みの中、江戸時代から伝わるという菊池市の無形民俗文化財「穴川夜神楽」がありました。
穴川区は、大分県境に近い山手にある、27戸、人口76人、高齢化率48.7%(平成23年4月30日現在)の集落です。一昨年、社協では地域調査として、穴川区の皆さんに日々の生活についてや困りごと等の聞き取り調査を行いました。また、区民の方から使わなくなった蔵を提供いただいて地域の拠点として改装したり、地域の人材育成の取り組みの一つとして行っている「地域福祉塾」をここで行ったりしています。
この日、社協職員もボランティアで豚汁や甘酒の振る舞いをお手伝いしてきました。
神楽は、15歳から62歳の17名で組織される保存会の皆さんによって奉納されました。
弓や剣の舞など、10座を太鼓と笛に合わせ約3時間かけて演じられ、終盤には恐ろしい鬼神が登場。約2メートルの青竹を振り回して暴れ、群がる観客らを殴打します。
観客はその青竹の先端にある御幣(ごへい)を奪おうと手を伸ばし、激しい攻防の末、観客は御幣をもぎ取り、ちぎって分け合いました。
御幣を手にした者は、1年間無病息災と伝えられています。
穴川地区に県内外から多くの人が訪れる、年に一度のこの日をもっと盛り上げ、地域おこしにつなげようと、今年は地元新聞の朝刊の折り込みチラシで案内したり、地域PRも兼ねたミニ御幣付きの穴川特産シイタケを販売したり、区をあげて様々な工夫がされました。準備されたシイタケ50セットは完売しました。
菊池市内には、他にもたくさんの伝統文化や行事が残っています。地域をあげて保存・伝承に取り組まれることで、住民同士の交流や郷土愛を育むことにつながっているようです。